コンテクストマネジメント〜個を活かし、経営の質を高める

表題の至善館の講義録シリーズ第二弾が発売されました。
早速読ませていただきましたが、一度で理解できるものでもないので、これから繰り返し手に取り読み返していきたいと思います。
著者で有る野田智義氏から直接教わった機会もある身としては、臨場感もあり常々おっしゃっていた持論を歴史の系譜と共に語られているので、大いに受け容れ易い内容でした。
特に表現としての『不真面目な優等生』や『場の匂い』はいつもの表現でもあり、変わらぬ姿勢を様々見ることが出来ます。

経営はナマモノですから、止まることなく動き続けています。
ウイニングストラテジーなど、この世に存在するわけも有りません。
大切なのは学習して成長を続ける組織のみが生き残れるという事だと捉えています。
それでも過去を振り返ることで未来予測の精度は高まりますので、学者による体系立てた文書は大いに価値があります。
本書でも歴史的経緯も丁寧に説明されているので、大変わかりやすく読み進められました。
ただし、それには貞観政要を読むのと同様に過去の文献を把握している事が前提となっています。
本書からビジネスマネジメントの勉強をされる方は、本書内に記載されている図書を予め読んでおくか、何度か行ったり来たりしながら読まれ無いと正しい理解は難しいかも知れません。

私にとってはたいへん面白く既に何度か読み直しをしています。
改めて野田智義氏の薫陶を直接に受ける機会を定期的に設けられるよう創意工夫しようと思いましたし、この議論について行けるよう自分自身の刃を研ぎ続けなければと考えられました。

人間は同じステージでいつまでも満足しては行けないと思っています。
自分だけの満足だとそれは問題ないのでしょうが、人類の叡智は大いなる過去の人物から継承されています。
少しでも次世代の役に立つには成長をし新たな知見を少しでも残して行くべきだと考えますので、私は勿論のことながら、多くの方に立ち止まることなく成長をすることを期待しています。
勿論、時折の骨休めは大切なので、24時間365日聖人であれとは思いません。
しばしの休息を作りつつも常に成長・充実する 意識を持って進めて参ります。