木を見る西洋人森を見る東洋人

連休の一日で子供と電車の旅をしてみようと思いましたら、結果としてJR九州さんのスタンプラリー企画に相乗りさせていただき、バッジは貰うわ、電車で優雅に本は読めるわ、車掌気分を味わえるわと恵まれた一日がありました。
行程は浦田~新飯塚~田川後藤寺~日田~久留米~原田~桂川~長者原~浦田で、9:38に電車に乗ってから15:45の戻りでした。
雨にも降られず車窓からの眺望も初めての場所が多く新緑を楽しむことも出来ました。
そんな中で読了できた本もありました。
それが表題のものです。
タイトルの順番からも西洋人が書いたことが推察されますこの本は私の中の疑問を少し晴らしてくれました。
厳密にはステレオタイプで人種や生活圏で人くくりにすることはいつの時代にも全てを包含することは出来ないものの、ある程度示唆するものはあると存じます。
東洋と西洋の違いの生まれをこの本では、春秋時代の中国大陸とギリシャに求めていました。
世界は狭くなったと言われて久しいですが、厳然と文化等の隔たりは存在しています。
勿論、個人個人では乗り越えている部分は多分にありますけれども、あまり海外との接点が無い方にとってはGAPを感じることもあるのではないでしょうか?
10年ほど前に台湾の実業家である黄茂雄氏が弊社グループで講演をして下さったことがありました。
その際に『グローバルに事業を進めてこられた思想としてどのような本に影響を受けられたりされているのでしょうか?』と質問をしたことがあります。
第一声は『もしドラはなかなか面白いよ』と当時の流行り物を教えていただきましたけれども、
その後、目の光を変えて『四書五経、タルムード、コーラン、旧約聖書、新約聖書、経典などとにかく全世界で多くの人間に長きに渡って読み継がれているものを読むべし』と回答いただきました。
直ぐに読めるものではなかったものの超訳シリーズなどで、直ぐに目を通したことを思い出しました。
その後、特に四書は触れる機会が多かったので、少しずつ理解を深めて行こうと思いますものの、当時に読んだ辞典で、旧約聖書や新約聖書には当時相容れない何かを感じたことも思い出しました。
思想による価値観は誰かに与えられるものではなく自らで感じ体現していくものだと思いますけれども、育った文化による影響は大きいと思います。
どの宗教も人類の破滅を求めているものではないものの、善悪をはっきりさせるもものと中庸にはなかなかの差があるものと感じます。

それでも世界は物理的に狭まって来ています。
自分と相容れないときに拒絶・断絶・排除するのではなく許容の文化を拡げられるように自らも多様性の価値を理解していきたいと思いました。

何より親の子に対する情愛などは万国共通のものであるとも感じております。
このような共通の価値観はどこにでも存在していますけれども、伝え方や大切にしていることには差があるのも事実です。

連休中に『限界費用ゼロ社会』も読了したいと考えております。
本を読むにつれ、自分の無知を知ると共に知識においてもコンフォートゾーンから一歩前に出ることの大切さを感じます。
一冊の本の中には言わずもがなの文化などが背景にあることをしっかりと理解できるよう、相手本位の読み取りを進めたいです。
また、日本語に訳されている本には限りがあるので、英語の本を読み進める必要を強く感じてきています。
絵本レベルから、まずは小説と会計本辺りに手を出してまいります。