平成二十九年を迎えて

皇紀2677年を健やかにお迎えのことと存じます。

私は今年は両親のいる長野県で年越しをしてまいりました。
子供たちに雪を見せたいと思って行ったものの現実にはチラチラ降る程度の雪と人工雪を見せるにとどまりました。

それでも体験としてはスキー、スケート、冬の峠上り下りを経験させることが出来たので良かったと思っています。
私自身が北海道で10歳まで育ちました。
長男の今の年まで北海道に居たと言うことになり、自らの原点を改めて感じることにもなりました。
北海道の冬の厳しさは色んなことを教えてくれました。

雪に覆われれば全てが銀世界で綺麗になる反面、夜間においては絶望的な寒さや孤独を感じるような自然界の脅威を間近に感じて育つことが出来ました。
現代社会の野生の能力が弱まっている事を危惧していたりもします。
自然界においては当然のことが先人の知恵のおかげで人間界のみが守られすぎている事に懸念があります。
勿論、知恵のおかげで文明・文化が残り、ある程度守られる、安心できる環境は中長期的に大いなる成長を遂げるのに必要なこととも思います。
ただし、それには大いなる感謝や自然界の厳しさを正しく理解した上でなければ、傲慢にもなりえますし、いざと言うときの備えも出来ていないことにつながってしまいます。
大人になったからなのか、北海道で体験させてもらったような自然との共存の必要性を江戸に出て以降感じる機会が減ったように思います。
スキー場も守られた空間であるためか、服装や備えも軽微の方が多く、万が一の備えは個人が行っているようには見えませんでした。
これからは自然との共存、万物の理屈についても理解を深めていきたいと思う次第です。
今年は、書初めをまだしておりませんので、明確な文言を記してはおりませんけれども、年越しから年を明けても頭の中を巡る言葉は「生涯、挑戦者であろう」です。
どうにも通常通りの生き方は出来ないことは40年を経て理解してきました。
限られていて、与えられたこの恵まれた人生で次世代に何かを遺す為にも、私自身は生涯挑戦者であろうと思って年始を迎えております。
と言う事で、本年も自分の志と信念に誠実に全力で走ってまいる所存です。