LISTEN by Kate Murphy

アスペン同期に薦められてと言いますか、次回の同期会までの課題図書と言う形で10月に提示されていたものの、大学院の課題等の関係で積読になっていましたが、今週からやっと手を付けられました。
読んだら没頭しました。
大変興味深く読んで良かった本です。
一度で全てを理解する事は出来ませんが、これからも意識しておくべき良書であり、紹介されたことにとても感謝しています。

大学院での気付きにもあったアンコンシャスバイアスの危険性を改めて感じ入りました。
しかしながら、アンコンシャスバイアスが全て悪いとも思っていません。
大学院同様、鍵になるのは好奇心であることを強く確信しました。
これから聴く行為に対して、自分自身変化をさせて行こうと思います。
聴く行為は簡単では有りません。
能力差が有ります。
いつも一緒に居て心地良い方は話を聴いてくれる方なのかもしれません。
『話す倍聞け』はマーヴィントゥケイヤー著の『ユダヤ商法』にも出てくる通り真理の一つだと分かりながら、中々行動できない物でも有ります。
商談の交渉中にどうしても商品に興味が持てないことが分かった時点で、対応している人にフォーカスを移すとその時間がとても魅力的な物に変化することが有ります。
どんな人間にも魅力的な物が有るので、そこを引き出すことに注力すると自分の知らない世界を知る機会になります。
主義主張が異なる方でもじっくり聞く事で、自分の意見を変える事は有りませんが、今まで全く理解できなかった解釈方法等の考え方を知ることが出来ます。
勿論、これも相手方の意見に納得するものではなく、少なくとも相手の思考を知る機会となります。
現時点ではあまり積極的に実施しておりませんが、SNS社会は意見の分断を容易にしていると感じています。
自分と同意見の心地良い場所に居ると、異なる意見を聞く機会は減り、異なる意見と触れ合った際には拒絶反応を起こしてしまい易いことが明確になってきています。
それでも世界人口は8,000百万人を越えてきていますので、益々多様化は進んでいます。
ジェンダー論を学んだ事も多様性の実態を知ることにつながり、大変興味深く受講することが出来ましたので、今回のLISTENでも同様の価値を感じています。
自分自身の思考を研ぎ澄ますことも必要ですが、その為にはより多くの意見を知ったうえで判断していかなければ、意見が砂上の楼閣であっても気付くことは出来ないでしょう。
より多くの価値観に触れ合うことを求めて行く事もやはりコンフォートゾーンからの脱却の一つだと感じます。
より賢明な判断力を身に付け、行動していく為にもこれから聴く力を大切にして多くの意見を聞ける環境を整えてまいります。
その為にも自分自身の好奇心を高めるとともに、自分が持っているアンコンシャスバイアスを意識して、時には取り除き意見を拝聴してまいります。

人によっては、分厚い本と感じられるかもしれませんが、目次を見るだけでも主旨が伝わるかもしれません。
小項目の中は具体的理由等を示しているので、目次だけでも目を通す機会が有ればと思います。
良い本と出合える機会に感謝です。
与えられている課題図書はもう一つあり、それは吉川英治氏の三国志です。
これは漫画から始まり、何度となく読んだものでは有りますが、改めて手に取って読みたいと思います。
小説のみならず、漫画や人形劇・ゲームなど多岐に亘った商品が有ったので、私の世代では三国志を知らない方はほとんどいなかったように記憶しておりますが、最近ではそんなに知られていないかもしれません。
非常に魅力的な読み物ですので、三国志もお勧めします。
私は三国志のお陰で、水滸伝~西遊記~項羽と劉邦~春秋戦国時代~十八史略~殷周物語~貞観政要等々(あくまでも私が読んだ順番で歴史の順番では有りません)と中国大陸の歴史に興味を持つ事が出来ました。
今でも様々な歴史から多くを学んでいます。

 

本日は東日本大地震から12年を向かえています。
各人思うことはさまざまある事と存じます。
現役組が忘れる事なく未来を見据えて行動していくことが肝要だと考えています。
とは言え、今日ばかりは過去に対して感傷的になる方も多い事でしょう。
全てを包含して皆で歴史を担い、明るい未来を次世代に渡せるよう尽力して参ります。