知覧へ

一度行ってみたいと思っていた知覧へ子供たちと行ってきました。
元海上自衛官として、以前から興味が有りましたものの、やはり遠方であることもあり中々行く機会を創り出せませんでしたけど、この度のGoToにもあやかりとうとう行くことが出来ました。
子供達の心にどこまで残る物かはわからないものの、行ったという事に価値が有ると思っています。
改めて先人の支えによって平和な今があることに深く感謝すると共にこれからも次世代に国家をしっかりと残していく事への責務を感じました。

世界はある意味いつでも不安定です。
今回のコロナのような事が起きれば混迷を極めます。
その結果として政治の一つの手段である戦争と言う選択肢を取る国家が出てくる可能性もあるでしょう。
戦争の20世紀を経て、現時点で世界を巻き込む戦争が如何に愚かしい行為であるかは皆が理解しているとは思うものの人間のエゴをとどめることは容易では有りません。

『国大なりといえども闘いを好めば必ず亡ぶ。天下安しといえども戦いを忘なば必ず危ふし。』

嫌だ嫌だと目を背けるだけではなく、しっかりと向き合い続ける為にもこのような資料館は残しておいていただきたいと思います。
愚かなトップがいると多くの部下員に迷惑をかけることになります。
経営トップだけでなく、さまざまなリーダーは韓非子の唱える性悪説を乗り越えて、自らを律し続ける能力を高めていく必要を感じます。
それでもその活力は簡単では有りません。
陰陽で考えれば、善の考えが強いということは負の側面も必ず抱え込むのでしょう。
それらに打克ち次世代へ何かを遺すことはとても価値が有ると思います。
これは言語と言うものを生み出したおかげです。
多くの記録を遺すことが出来るようになったおかげで、次世代の評価を求めて正しい行動が出来るようになったことが人類の大いなる叡智だと思っています。

現在は、知覧に行かずとも多くの兵士の遺された遺書を拝読することも可能です。
今の私の年の半分にも満たない優秀な方々が未来に託した想いは是非多くの日本国民に理解していただきたいと思います。
遺して頂いた我々が正しく歴史を紡ぐことは責務だと感じています。
ご縁もあって、在伯の方向けの歴史書を頂戴する機会を得ました。
拝読すると現在の教科書とは異なる内容が多く記載されていますけど、こちらこそが次世代に伝えたい歴史教科書であると感じています。
歴史を単なる偏差値の為の記憶力に用いるのではなく、誇りをもって自国を理解する機会にして頂きたいと願います。

国や学校に文句ばかり言うのではなく、まずは家庭内で誇りを持った歴史を伝えていきたいと思います。
ただし、国や立場が違えば同じ事実も全く異なって見えることもしっかりと理解して伝えてまいる所存です。