古典に学び続ける

『古典を学ぶのではなく古典に学ぶ』とはアスペンの時から指摘されていて得心していました。
今現在も古典に学ぶ機会を月に数度頂戴しております。
古典はどのように読むかで広がり方も変化します。
自分の現在の状況と比較してみたり、自分がその場に居たらどのように問答するものか考えてみると、とても身近に感じられることと存じます。

古典の訳をするのではなく、自分にとってどのような意味を成すのか、と問い続けることで解釈も広がります。
時間をおいて読んでみるとまた新たな気付きもあるので、興味深く感じます。
やはり、人間はここ1万5千年程度は大して脳が進化していないので、同じような環境などを経験している方は多く本質的な課題もさして変わっていないのだろうと思います。
現代は一年で過去数年分の本が出版されたりしていますが、果たして何冊が歴史の検証に耐え、数世代先まで読まれている物かと思います。

私が古典から学ぶことの一つは、現代の日本はとても恵まれていて、結果の責任は全て自分にあるということです。
そして、高みに向けた努力を怠ることなく精進していくことこそが、人生を豊かにする最善の方法であると捉えています。
コンテクストマネジメントでも教わりましたが、人間の本質は弱いものなのでしょう。
その弱さに負けず『慎独』『立腰』『克己』を貫けた人間が聖人となるのでしょう。
聖人は容易な物ではありませんが、目指すことを止められることは有りません。
少しでも近づけられればそれだけで素晴らしいことですから、今日だけでも務めてみたり、それが二、三日でも継続できれば、何もしていないよりもよほど良いと思います。
この小さな一歩を多くの方が歩むことでより良い世界が生まれてきます。

何度反省しても戦が終わることが無いのは残念ですが、諦めることでもなく常に理想を掲げ、少しでもその世界に近づける努力を後進に見せつけることでいつの日か達成してくれるものと期待しています。
人間の本性を知り、より社会に貢献できますようこれからも自己研鑽を積んでまいりたいと思います。

週末には学生と触れ合う機会も持てました。
時代と共に価値観は変化をし続けていることを実感します。
若者が理想に燃えて人生を邁進できる環境を整えられるよう現役世代として更に精進してまいります。