十一月十五日

世間では、七五三として認識されている一日ですが、私共では相馬中村藩の始祖である相馬師常の命日として毎年鎌倉の寿福寺にて供養をしています。
ここの所、毎年のように参列させていただいておりますが、天候は良い日が多いです。
今年も好天に恵まれた中で行われました。
お墓は山の中の岩をくりぬいた形で残っており、屋外にあるので、雨に降られるとなかなか大変な行事となります。
最近は鎌倉に行く機会も少ないので、年に一度訪問する楽しみともなっています。

毎年、何かしらの新たな知識を吸収しようと周辺の寺社仏閣の探索などをしているのも楽しみの一つです。
寿福寺は、北条政子と源実朝を祀っていることで有名ですので、古くから有りますけれども、こちらは設立当時から公道からの距離が他と比べて近かったそうで、視覚の錯覚を用いる形で距離が有るように見せる工夫がされているとの事でした。
表参道と庭門からの参道を直線にさせないことで奥行きを感じさせる工夫が為されているのです。
800年も前からそのような知恵があり、創意工夫していたことにただただ感心します。
現在、建築学の入り口に立ったものとして、日本の建築技術の高さに日々驚いています。
勿論、日本に限らず世界の建築物は様々な知恵を活用して工夫を凝らしているでしょうから、それらの先人の知恵を知っていく日を楽しみにしている次第です。

今年の七五三は週末では有ったものの例年よりは少ない人出であったように感じました。
COVID-19の影響は第3波へとフェーズがまた変更してきているのを実感しています。
日本一律の対応というよりは、地方ごとに意思決定をしていく事が肝要になってきていると感じます。
今冬は、今まで以上の感染者を迎えることになるかと認識しておりますが、これらを前向きに乗り越えていく知恵を皆で生み出していければと期待している次第です。
米国のような分断が生まれることなく、色んな意見の多様性を認めて、最適解を模索し続けるには多くの方の深い思考が必要であると確信しています。
特に各所を預かるリーダーに大きな責務が伴っていると歴史からも考えていますので、自らの頭で考える人間を増やして次世代への貢献を実践してまいりたいと存じます。

縁あって、中国に入った方の話をZoomを通じて聴く機会がありました。
また、台湾に行かれる方の話も来月には聴ける見込みです。
日本とは異なるアプローチでCOVID-19への対応をしている話を聞く度に大きな刺激を受けると共に色んな事を考えさせられます。
管理を徹底するべきか、個人の判断にある程度任せるか、COVID-19のみへの対応で判断をすると将来的には大きな差が生まれることになると思います。
改めて歴史に学び内省と共に実践の日々を過ごしてまいります。