ゴッドファーザー

今週は数年ぶり十数回目のゴッドファーザーを父親と見る機会が有りました。
父親世代の映画でもあるので、父親の解説を聴きながらの鑑賞はいつも以上に見応えを感じました。
初めて見たのは中学生の時に兄からの勧めでした。
当時は深くは分からないながらも日本でいう『仁義なき戦い』のような漢同士の戦いの中にも女性が入っていて多くの示唆を受け取った思い出があります。
映画としては長い作品であるというのも印象的でした。

組織の継続等については深い示唆が有りました。
リーダーは時代が求めるものであって、いつの時代にも評価されるリーダーは居ないというのは、出口氏が良く指摘されている点ですけれども、ゴッドファーザーにおいても三男であるマイケルが継ぐことになったのは当初からの予定ではなくその当時の結果としての流れであったと思います。
ただし、与えられた環境でベストを尽くし、自身の生活行動を変え続けた結果として業界で君臨するまでは自身の努力の結果でしかないと確信しています。

自分たちの組織で最も大切にすることは何なのか?
生き残るだけなのか?どのように生き残るのか?など大切にされることは人それぞれでしょう。
思い返しますと私自身が自衛隊と言う選択をしたことも、ゴッドファーザーの影響がゼロではありません。
勿論、ベースは中学生の時に叔父貴にかけられた言葉や漫画のMASTERキートンの影響の方が大きくはありませんけれども、自分自身がファミリービジネスから一線を引いておくという意識はありました。

映画からは創業と継続の難しさも垣間見ることが出来ました。
事業継続と組織継続では違いがあり、コアビジネスを変更させてでも大切なものを継続させることが出来るかどうかは創り出した人間と受け継いだ人間では異なることが見受けられます。
現時点で会社は私が創業時から責任を持って事業を起こして、興すものと撤退するものを逡巡の結果、決めてきています。
これらを継続する場合に我々の組織で最も大切なものを何と考え、何を遺そうとするかを継いでもらうのは難しいものだと改めて感じ入りました。
勿論、ビジネスですから競合他社との違いを明確にしたビジネスモデルはありますけれども、私は我々がその大切なビジネスモデルを中心とした形で創り上げてきた人間力こそが最も大切なものであると確信しています。
設備のメンテナンスを通じて、誠実な対応と実直な行動を身に付けることで多くの信頼を獲得してまいりました。
技術力があれば全てを凌駕するとは考えておりません。

私自身は生涯現役であろうと思っていますので、早々な事業の引継ぎを考えてはおりませんものの何事も永遠はありませんので、いつも事業継続については考え続けてもいます。
コロナで大きく世界が変わるかもしれませんし、私自身が重症化する可能性も当然にあります。
何があろうとも継続出来ることを大切にしてまいりたいと思います。

コロナで世界が大きく変容してからについて、ハラリ氏のガーディアン紙での4月20 日付の『「死」の人類の受け止めについて』は大変示唆に富んでいました。
宗教心においても死んだ後の世界を示すことで指導するのではなく、聖典よりも科学者の言葉を根拠に各所の閉鎖を決めていることは価値観が中世と大きく変わっていることを感じます。

連休中は、ネット番組など娯楽に興じることで過ごすのではなく読書をするなどを通じて自分の内面を鍛える期間に出来ればと考えています。
連休中は我が家は基より、メガソーラーの草刈も実施しながら、アフターコロナを見据えた世界を想像すると共に我が社の歩むべき道を思考し続ける所存です。