コンテクストマネジメントを学ぶ

著者から直接に話を伺う機会を得ました。
現在、経営政策プロセス学派を教えることが可能な方々は減ってしまっていて、HBSの授業からもなくなってしまっているそうです。

日本は商品やサービスの質には徹底的に分析してこだわっていますが、経営の質について考える機会が少ないのではないか?と言う提言から色々と始まりましたが、結果としてすべての責任は当然ですが経営トップである私にあることを改めて自覚させてくれました。
また、繰り返し伝えられていたのは、人間の性は「性善」でもあり「性悪」でもあって、局面によって行動は変わるので、「性弱」であることを説いていたことにとても共鳴しました。
松下幸之助翁も『人間の把握』を経営の要諦の一つに挙げておられますので、そこに共通する見解であると感じました。
人間の本性を知ることがとても大切であると思っている中、二宮尊徳に関する本を開いてみるとやはりそこにも人間把握の大切さが様々記載されていました。

コンテクストをどのように訳すかによって解釈は分かれるのでしょうが、今回は「文脈」と言うよりは『環境』と言うのがより理解を得やすいかと感じています。

具体的な事例も多くありますが、経営の最前線で動かすのはやはり当然ですが、現場スタッフで有り、そこの戦略などを構築するのはミドル層です。
経営陣はコンテクストをどのように設定し、伝えていくかがとても大切です。
周囲を見れば、確かにトップが発するメッセージを皆巧みに都合よく受け取って行動を変革させていきます。
『上司が部下を理解するにはとことん向き合っても3か月は掛かるが、部下は上司を3日で見抜く』と言う表現にもある通り、トップも上司もあっという間に見抜かれます。
やはり、自分自身の志・信念とそれに基づいた実践・行動が出来ているかが多くの企業の成功や成長を決めていることを痛感します。

いろんな場面で価値観の変換が起こってきています。
これからの現場は世に言うミレニアル世代とZ世代を中心に動き出します。
組織の遠心力と求心力の双方を理解して、適切に運用する会社のみが力強く生き残っていくことでしょう。
組織が成功する為に人が居るのではなく、人が輝く為に組織が有るという当たり前のことを再度自覚して組織を運営させていく必要が有ります。
それでも、『不真面目な優等生の氾濫』や『組織に蔓延するアクティブノンアクション』『経営幹部たちの「そこそこ」のメンタリティ』など、課題は目の前に横たわっています。

中央集権国家は、持ちこたえることはできませんので、地方分権をどのような形で達成していくのか、色々と予想しながら進めていきます。
先日は、連邦制の提言をお聞きする機会もあり、興味深いと感じました。

私自身は自分の徳の成長と実践、そして人間把握を通じて社会に貢献していくことにこれからも務めてまいります。

週末には中学からの同級生と初めてゴルフをしました。
いつにないリラックスモードでのゴルフは、非常に有難くこれからもまた継続していきたいと思いました。
旧交を温めつつ、新たな出逢いも求めてまいります。