重職心得箇条 再び

毎朝、言志四録を読み進めてはいるものの、重職心得箇条にも触れる機会が有りました。
8年ほど前に知ってから2~3回ほど読み直すたびに気付きが有りますが、今回もまた大いに反省と共に受け止めております。
何度となく読み返す必要がある図書であることを改めて痛感しております。
新たなる挑戦をしていくことを心に決めましたけど、選択と集中の必要も年齢と共に感じます。
当たり前ですけど、人生は有限です。
これは地球などの星も含め全ての生命体において公平と言える事でしょう。

その中で何を為し、成し遂げるのかは生まれた環境とは別に個人で選別することが日本においては可能です。
私自身、この点を改めて考えています。
セネカ氏の『生の短さについて』は何度も読み直していますけど、時間の使い方を常に適切にすることの難しさを感じています。
その上で、自分自身の本性が如何に保守的であるかも強く感じる事が有りました。
私は、次世代に遺すことをとても重要視しています。
それはただ生き永らえる事を目的とするのではなく、志を持って、国家や民衆の為に行動する人財を増やしていくという事です。
これは、自分の親戚を指すのではなく携わる多くの次世代に対して伝えていきたいと考えています。
その為に必要な事でこの所強く感じているのは自然との共生です。
西洋的な合理性の高いビジネスだけではなく、自然との共生を忘れる事の危うさを感じています。
全てが科学で証明されるものでは無いと、考えています。
永い将来においては多くを科学的に証明できるとは思いますけど、その時には更なる疑問が生まれていくでしょうから、やはり果てる事の内科学の探求が続くと考えています。
つまりは、この世の全ての解が無い中で生きていく知恵が必要で在り続けると推察します。

自分自身で仮説を立て、検証を進めていく、その重要性は自然の中で生きることで多く得られると思っています。
良く考えますと西洋のエリート層は、平日はビジネスをしっかりとやりますけど、週末には地方で自然と共生している方が多いようにも思います。
自然の中で得られることの多さを考える次第です。
今の情報量に比べれば格段に落ちるであろう、2000年以上前の宗教・哲学の教えを超えるものを創り出すことが難しいというのは、如何に自然との対話で多くを悟る事が出来るのかと言う事だと思っています。
これは、働くことを止めて考える時間を増やせばよいという事とは全く異なると思っています。
仕事を通じて悟る方も沢山いらっしゃると思っています。
つまりは普段の思考の深さが重要であるのでしょう。

先日、大変伝統的で保守性の強い施設を満喫する機会が有りました。
私にとってはとても居心地の良さを感じました。
その環境を守り、次の世代に遺したいと強く思いました。
変わらないために変わり続ける事が必要なので、根源的・長期的に大切であることの本質を見抜く力を身に付けると共に実行力を備えていきたいと思います。
これから15年でビジネス界で色んな事を実行していきます。
それ以降も当然にビジネスはやりますけど、15年の計画を5年単位で実行して、より高みに進んでいけるよう検証を実践していきます。
今まで育てて頂いた環境に感謝するばかりでなく、しっかりと還元してまいります。