「よい会社をつくろう」「よい経営者になろう」「よい経営環境をつくろう」

先日、福岡の経済同友会の会合にパネリストとして参加させて頂いた際に表題の言葉を知りました。

以来、頭の中を巡り続けている言葉です。

最初の言葉は、志を立てて事業を始めるに当たっては皆が考える事だろうと思います

志と信念がない場合は別でしょうけれども、志を持った人間にとってそれを運営する組織には期待が高まる事だと存じます。

私に突きつけられているのは二番目の言葉です。

多くの方は実務者として現場のリーダーから始まって経営者になられる方が多いのではないかと推察しますが、私自身は正にそうでした。

常に現場が一番で現場に精通することこそが顧客のニーズを正しく把握できるので、間違いのない経営判断が出来るものと信じていました。

今でもその点を否定するわけではありません。

ただ、現場リーダー(プレイヤー)と経営者では、背負う責任が異なります。

多くのベンチャー企業ではプレイヤーであり、経営者である事を期待されて、それらに応えて行きます。

しかし、ある一定規模の時点で自分自身の壁を感じるのではないかと考えるようになりました。

優秀な方は壁も感じずに更なる高みに向けて進まれることと存じますが、私自身は今正にそのような壁を感じています。

そして、結果として私が実施すべきは環境を整える事だと考えています。

外部環境は変えられないと言われていますが、無くなる会社は内部環境が大きな要因です。

働く環境を整え続ける事が経営者に求められている一つの大切な役割だと感じる機会が増えています。

自分自身が仕事を最前線でするかどうかも、他スタッフの中長期的な幸せに寄与するのか、という大切な問いに答えて実施していくべきなのでしょう。

現在は長期政権でもあり、方針が安定して景気も上り基調である事は間違いありません。

松下幸之助翁の言葉に『順境良し、逆境更に良し』とある通り、順境ではあまり企業間の差がつきません。

しかし、来たる逆境時に備える事も順境時に実施しておくべき事です。

悠久の昔から人間の脳はあまり進化していないそうで、人間の能力にはあまり差がありません。

いつの時代も努力を忘れず継続できるかどうかで、大きく人生は変わっていきます。

日々の感情に動かされる自分も有りながらも、長い目で見た平常心を培い、たゆまぬ努力を経て、自ら良い経営者を目指し続け、スタッフに良い経営環境を与えられるよう、成り得る最高の自分を描き、邁進していこうと思います。