安倍総理辞任

昨日の速報に大変驚きました。
今夏に有る方から、顔色が相当悪いので政権運営に不安があると指摘されたことが有りましたけど、私にはそのように見えておらず、あと一年の任期自体を延長することも視野に入れてよいのではと考えておりました。
その方の洞察力の高さに改めて恐れ入った次第です。

奇しくも首相としての連続在任最長記録を果たしたばかりでこのような決断を成される結果となったことにはご本人も残念で仕方ないことと存じます。
政権取り戻されてから、経済の安定を果たし、外交面においてもプレゼンスを上げることが出来たことは将来大いに評価されるべきことでしょう。
個人的には長州出身の方に対してどうしても簡単に受け入れられない立ち位置の方なのですけど、恵まれて数度直接に対話する機会を得た身としては、本当に誠実さが滲み出ている人柄に感じ入りました。
持病による結果としての退陣は、ご本人も忸怩たる思いが有ることと存じます。
それでも一旦リリーフを入れて治療に専念されるのではなく、責務を果たせないことが分かった以上身を引かれるという大きな決断をされたことも大いに評価されることだと思います。
総理と言うのは孤独なポジションです。
誰に相談するでもなく何事も自分の信念に照らし合わせて自らで決断する必要が有ります。
権力にしがみつきたくなるのは歴史が示していることだと思いますけど、公権においては高潔な人柄が求められるのでこれを受け入れるわけにはいきません。
その点も踏まえて、自らの進退を誰にも譲らず決断されたことは国家の代表として国民も誇らしく思ってよいことと考えている次第です。

正直、次世代を誰が継ぐべきかと言う事においては、まだまだ分かっていないところが多くあります。
ただし、元海上自衛官としても石破氏などが成ることには大いに避けておきたいと考えております。
少数の方の否定しかできない自分を理解して、改めてもっと政治と密着して政治家を送り出すことも国民の一人として大きな責務が有ると感じ入っている次第です。

安部氏の辞任において大いに違和感を覚えましたのは当日の質疑です。
メディアの質問のレベルの如何に低いことでしょう。
目先のことしか問えない寂しさを覚えました。
これらの方々の言い分が国民の代表なのだとすれば、私は国民とは大きく意見を異にします。
これ以降は国民のレベルの低い意見に捉われることなく、少数であったとしても長期的な視点を持てる高貴な人間によって政治決断をしていくべきだと確信しております。
歴史書を多く読めば読むほど、日本と言う国家は少数の偉大なる指導者によって、誇らしい国体を保っていることと理解致します。

安部首相の辞任は経済に大きなダメージを与えることでしょう。
外交にも暗雲が立ち込めています。
民主党が政権を握っていた時代ほど悪化しなくとも、今よりは厳しい局面を迎えることに成るのは間違いありません。
それでも、日本の未来は明るいと確信しています。
日本には類まれなる底力があります。
如何なる国難も乗り越えてまいりました。
根拠なく楽観的に捉えているわけでは有りません。
世代を超えて多くの素晴らしい方がいらっしゃることを私自身が垣間見ることが出来ています。
今まで歩んだ平成の30年の延長ではなく、未来からの反射を活用することで次世代により良い機会を与えられるよう現役世代として目の前の課題に全力で取り組み続けます。

安部氏にはまずは療養頂くとともに大いに今までの功績に謝意を述べたいと存じます。
勿論、次期総裁が決まるまでは引続き重責を担って頂きたくお願い申し上げる次第です。