世界の終わり

私の考える世界の終わりとは、血の雨が降って、地表が割れ出してマグマが噴出して、疫病が流行り、ミサイルが飛び交う環境ではありません。
ある時までは、上記の様に世界の終わりを考えていました。
漫画から得た言葉で価値観を大きく変化させて今の考えに至ります。

 世界の終わりとは、個人の今迄の価値観が崩壊・瓦解した瞬間であって環境変化によって起こり得るものだと考えています。
例えば、サラリーマンとして一つの会社に勤務して価値観や社会とのかかわりがそこだけで醸成されている方にとっては、会社が無くなるという事は世界の終わりを意味するという事です。
インドのある地方では、生まれてから初潮が来るまで、神様のようにあがめられる宗教があります。
13~14歳ころには新しい神様をお迎えするわけですけれども、それまで生まれてから神様として振る舞ってきた方はその瞬間に平民に戻るわけです。
我々からは、単なる事象にしか見えませんけれども当人にとっては劇的な変化なわけです。結果、ほとんどの元神様は精神に異常をきたしたりして廃人となっていくそうです。

 会社の周囲で鬱が増えてきたときに、どのようにすれば解決できるのかを意識していた時に気付きました。
事業が大きな転換を迎えるときには、価値観と言う物も大きく揺らいでいきます。そんな時に会社のみしか世界と触れていなければ、世界が変わり得る事実を初めて体験する事になり、精神的に参ってしまうのだと思います。
多趣味な方や色々なコミュニティを持っている方で鬱傾向の話を聞いたことが有りません。
えてして真面目で素朴で実直そうな方が最初に心に変調をきたします。
是非、会社以外にも多くのコミュニティを持って頂き、広い世界を知ることで精神の安寧を図って頂きたいと思います。
世界は、自分の心を映し出す鏡にすぎないのだろうと思います。
死と再生を繰り返すことで人類は繁栄をしてきました。一つのコミュニティが永遠という事はあり得ません。 
数多くの世界と繋がり、自分達の付加価値を高める続けることが出来る人が一人でも多くなることを願ってやみません。