世界秩序が変わるとき 新自由主義からのゲームチェンジ~読了

商工会議所の新年会時に薦められて読んだのがタイトルの本です。
読み始めたら、久しぶりに寝食忘れるほどに読み進め、一遍に読み終えました。
現在も何度か繰り返し確認をしていると共に人に薦めてもいます。
これからの社会について予測に感心しているというよりは、今までの流れの分析などは、私が漠然と考えていたことを裏付けてくれるような内容ばかりでした。
日本で言う『失われた●年』は30も35も過ぎています。
平成時代は丸々世界の中の経済的プレゼンスを落としたと言われる日本ですが、私自身はそもそもそれ以前が上がり過ぎと見立ていました。
なぜ、そこまでプレゼンスが上がったのかは冷戦時の不沈艦空母として、最前線に立っていた日本と韓国が共産圏にならないよう、西側諸国の恩恵を受けていたからだと考えてきましたので、その辺を裏付けしてくれました。

この本で気付かされたことは複数ありますが、中でもFRBの議長や財務長官の名前を覚える機会が増えて、国家安全保障担当補佐官などの名前を記憶する機会が減ったことを無意識にしていたことの背景を考える良い機会となりました。
経済優先の社会からまた大きな転換点を迎えつつあることを感じています。
次のグレートゲームの理屈はまだまだ分かっていませんが、この30年程度で行われた金融が最も優先される社会からは変化していくことは間違いないだろうと思います。
勿論、金融は大切ではありますが、世の中心に置くべきものでは無いと考えています。
社会を補完して、円滑に進めるために重要ではありますものの、金融中心では実業が伴わなくなります。
色んな職業が重宝されずに、特定の職種だけが重要視されるようでは、業界自体も無くなってしまいます。
昨今は、建設業界でも設計士の待遇ばかりが上がり、結果として現場作業員が減るということに繋がったりするのと同様に金融屋は実業と共にあるべきものなので、そこを優先に考えるのは本末転倒でしょう。

正月明けからきな臭い話が出ていますが、やはり大国にとっても大きな戦争は避けたいのが本音だと感じています。
その為の各種活動であることは間違いないと思います。
まだまだ、石油依存の社会では、そこを押さえた物が勝ちますし、それを持っていない国家は強くはなれません。
中国においてはエネルギー問題を解決するに至っていませんので、天然資源を持たない以上、どこかと組む他は有りません。
それを力でするのか、契約でするのかですが、覇権を伴いつつ実行することには多くの国家の反発を招きます。
まだまだ、世界をカジノで例えれば、胴元は米国でしょうから、その背景を確認しておく必要があります。
とは言え、いつまでも米国が胴元で居られるかは分かりません。
地政学的にも日本が胴元になることは無いでしょうから、イタリア同様にインテリジェンスに磨きをかけて現実路線を直走るのが重要だと思います。
なかでも思想哲学においては、安全を実現している社会であることは世界にも誇れますので、良い影響を与える国家として、次世代以降も慎ましく成長・充実させてもらいたいと願います。
そのような活動がますます求められていることを実感させてくれる本でした。

やはり、人に薦められた本を読むことは自分の世界を拡げますので、今後も楽しんで読書習慣を充実させてまいります。