【追悼】安倍晋三氏

昨日、大学院の二限を終えて、学会に参加するべく大分へ移動を開始しようとした矢先に知ったニュースでした。
自分自身が運転をしていく自信を無くし、一旦AIビルのオフィスに拠ってから、いくつかの情報を集めると共に落ち着きを取り戻してから移動開始しました。

今回の件はとてもショックが大きく、色んな事への憤りを感じています。
なによりとても残念です。
何世代にも亘って多くの国民の手で育った稀代の政治家をこのような凶弾で失うことは残念で仕方ありません。
これは大いに歴史に刻むべき事件で有り、平和ボケしている国家を再度目覚めさせる機会にしてもらいたいと思います。
今回の件で、憲法9条の話をしているのではなく、要人警護についての考え方を大いに改めて貰いたいと思います。
先日、機会が有って岸田総理のSPの動きを拝見しましたが、その際は人員数含め手厚さを感じました。
しかしながら、今回の一件の映像を拝見するに元総理の中でも極めて特異な能力をもってして在任期間最長となられた国家の主要人物を警護するという視点ではあまりに脆弱であり、平和ボケしているように元海上自衛官としても様々な要人を見てきたものとしても気になりました。

この世の中の犯罪の多くは模倣犯なので、あまり情報を公表する事は余計な予備軍の冗長に繋がるでしょうから、あまりテレビなどのマスコミでの解析を求めるつもりは有りません。
現時点で組織犯罪可能性は低いようにも感じておりますので、そのような人間の凶弾で安倍晋三氏を失ったことが本当に残念でなりません。

私自身は直接にお目にかかる機会にも恵まれましたし、直接の対話と言うほどでは有りませんが、談笑の輪の中に入りお人柄に少しでも接した者としては、その魅力を大い感じておりました。
私共は相馬藩を源流にしておりますので、長州の方とは冒頭一定の心理的距離を持つ機会が多くもってしまうこともあり、その旨を率直にお伝えした所の切り返しなど、機微や機転の早さなどに類まれなる資質を体感しておりました。
私にとっては政治的信条が近い所が有りますので、長期政権を担って頂いたことで、如何に日本が世界に対して力強い発信をして頂いたかを理解もしておりますし、大いに感謝もしております。
世界が混沌としていた中で、大いなるリーダーシップを発揮され、トランプショックをマイルドにしたことの役割なども含め、やはり稀代の政治家で有ったことは間違いありません。

深く哀悼の意を表すると共に暴力での対応に強い非難をしております。
これ以降、世界の中の日本で有る以上、全てのテロリストに屈しない警護体制を意識して頂きたく存じます。
また、要人におかれましても実践に近い形での訓練を形式的になることなく未来永劫しっかりと実施してもらいたいと願う次第です。
SPや自衛官の活躍する場は、決して素晴らしい環境では無くなったことを示しています。
今回を機に多くの若者もSPを志すことになるかと推察しております。
警護業務は、容易では有りません。
自己の命を他者に捧げるという大変尊い仕事で有ります。
多くのSPの方が今回の事件に忸怩たる思いを抱えていることと存じます。
これ以降、このような事案が発生しないよう引続き最大限の警備をお願いするばかりです。
今回の件は、言論を封殺することを目的とするというよりは、短絡的思考の人間による行動にもお見受けします。
勿論、組織的犯罪であることが今後の調査で分かった場合はこの限りでは有りませんけど、個人の犯行で有った場合は、警護の考え方の甘さだと思います。
警護が容易では無いことを理解しておりますものの、常に万全の備えをお願いしたいと存じます。

今回の件は、教科書にも載せるなどして未来の国民も忘れることなくしっかりと歴史に刻んで頂きたいと思います。
今回のような事案を受けての対応を見ていれば、本当の国士とは誰なのか?日本を託せる人間は誰なのか?も見えてくる部分が有ろうかと存じます。
安倍晋三氏に置かれては常に暴力に屈することなく覚悟を持って臨まれていたことと存じます。
多くの国民がこの機に如何に稀代の政治家であったかを正しく知ってもらいたいとも思います。
政治はエンターテインメントでは有りません。
あれほどの政治家を育てるにはまた時間が掛かる事でしょう。
国葬として国民の多くが喪に服す必要も感じております。

心よりご冥福をお祈りいたします。
この週末は喪に服し過ごす所存です。