カルロスゴーンショックと江田島視察

今週はカルロスゴーンの逮捕と言うニュースに心を奪われた一週間でした。
様々な経営セミナー等でカルロスゴーンの『日産リヴァイバルプラン』『クロスファンクショナルチーム』などへの解説や『死の谷』と言われる一年目の巨額損失の翌年のV字回復は学んできました。
それがこのような結末を迎えることになるとは思いもしませんでしたし、まだ他にも我々が知らない何かがあるのでは無いかと思ってしまいます。

今回争点になっている金額は一般人にとっては勿論高額ですけど、当人にとっては逮捕のリスクを天秤に抱えてまで実行するような金額では無いと感じます。
逮捕まで至っている以上ご本人に不徳の致す所があったことは否めませんけど、本質として脱税や報酬隠しをする人間では無いと信じたいと言うところです。

ルノーとの資本関係の中で、日産が利益を上げると仏国が結果として儲かってしまう違和感もありましたけど、カルロスゴーン氏はその行為に反対しているように報道で聞き及んでおりました。
日産の会見においても違和感は多く、社長自身の反省があまり感じられなかったり、カルロスゴーン氏への敬意は全く無いようでした。
カルロスゴーン氏による日産の経営改革が無ければ、日産自体が無くなっており、それは競合であるTOYOTAにも緊張感や国際競争力を失うと言うデメリットにもつながっていたように思います。
カルロスゴーン氏の経営改革への着手スピードの素晴らしさは、三枝匡氏の本でも拝読しているので、今回の幕切れは現時点でとても不可解です。

ただ、逮捕以降の報道からは氏の光と陰のようなものが見え隠れもしており、敵も多かったのでは無いかと感じる次第です。
『頭にきてもアホとは戦うな』と言うところが不足しているところもあったのかもしれません。
今後も様々な報道で真相が明らかになって来ると思いますので、丁寧に情報を読み取りたいと思います。

勤労感謝の日は、仲間と共に呉〜江田島にて海軍や海上自衛隊に関する施設を巡り、学んできました。
戦争の悲惨さを訴えるだけの展示ではなく、かと言って礼賛しているわけでも無い、事実を展示しようとしている施設では文献を読む時間が足りませんでした。
江田島の幹部候補生学校や第一術科学校などは、元海上自衛官としては恥ずかしながら、初訪問でした。
第三術科学校とは雰囲気も異なりますものの、短艇のシンドさや当直海曹の立ち居振る舞いなど色んな事を思い出す時間を得ました。
何よりやはり多くの先人がこの国土に尊い命を投げ出された事実がある事は忘れては成らないので、次世代にもしっかりと伝えたいと思いましたし、現在のこの恵まれた環境下で自分自身が一生懸命生きているのか問い質し続けようと思います。

自らの志・信念に基づいて行動していれば、『千万人と雖も我行かん。』と一歩を踏み出せる人間になれると思います。
まだまだ至らないことが多く能力が欠落しているところもあるものの、高い志を掲げて新たなる一歩を踏み出し続けます。