現在、九州にて免震構造の健全な普及を目指して色々と活動をさせていただいております。
福岡大学様にて日本の免震の黎明期に技術力を支えられていたことからも、九州には免震に対する知見や想いが詰まっているようにも感じております。
私自身は、東日本大震災を経て、相双地区の復興がライフワークの一つでも有りますので、その後免震構造の有用性を知り積極的に関わっているところでもあります。
今回も色々な活動の中でご縁を感じましたので、ますます使命感を帯びているところです。
そのご縁とは、弊社グループの創業の地であり、今でも本社機能を有する飯塚市の市庁舎が福岡県下で最初の免震構造になったと言うことでした。
先日、どのような経緯で免震構造を選択されたのかお聞きしに行きました際に現時点で唯一の免震構造であることをお聞き及びしました。
現在では、多くの自治体でも免震構造に向け活動をされているとの事でした。
何事も最初に道を切り拓くのは容易では有りません。
振り返れば何てことないように見えることも初めての道は色んな困難があったことと存じます。
それらを乗り越えた先人のおかげで、後に続くものはその経験と知恵を活用していくことでより素晴らしいものを作り出していかれることと存じますけれども、まずは最初に井戸を掘ったことを地元住民としましても誇らしく思います。
当該担当者からも滲み出る防災への想いが伝わりました。
やはり、各人の想いが多くのことを成し遂げる原動力になることを再認識しました。
事が成就するにはやはりタイミングもとても大切なのだろうとも思います。
項羽が最後に詠んだと言われる詩にもそのような趣旨があったかと存じます。
想いと時機で行けば想いが大切であるとは思いますものの、時流と言う言葉も有ります。
流れに乗るとうねりが発生いたします。
当事者でもあるせいか免震構造の普及においてはうねりが近づいているように感じることが多くあります。
こんなときこそ一つ一つの作業をしっかりとこなし、黎明期に誤解を与える行動が発生しないよう勤めてまいりたいと思うしだいです。
BCPも浸透しつつある昨今、生き残るだけではなく生き残った後に何が出来るのかまで備えていくことは、先人からの学びに対する回答であり、後進の人間への架け橋にもなると確信しています。
自然災害と常に向き合うことが求められる我が国ではこれからもあくなき挑戦が続くと思いますけれども、自分が住んでいる街が同じような想いを持ち、実践してくれていることに深く感謝申し上げる次第です。
免震構造の普及に向け引続き多くの方に有用性を知って頂くべく活動を推進してまいります。