定期的に庭の草刈りを実施しています。
草刈の度に自分自身との対話の時間となり、仕事や人財育成などについて自然に教わることが有るように思います。
現在の家に住んで10年を超過しています。
住み始めた当初に庭の運用上余り活用しない木に関しては伐根などを考えておりましたが、中々根は深く重機が無い中では簡単には作業が進みませんでした。
二宮尊徳の教えに従い、時間を掛けて立派に育ってであろう大木に関しては先ずは養分を得る葉の部分を切り落ととして根はそのままにしておき、周囲で簡単に改善できる箇所から進めていましたら、3~5年も経てば根に活力は残っておらず、容易に伐根できます。
逆にツタの様に若いうちに元気よく成長する物に関しては根との関係を断ち切ってしまえば、簡単に枯れていってしまいます。
これらの事象から、既得権を得ているものに関しては、どこから養分を得ているかを理解してそこを断ち切れば、長くは続かないことを知りましたし、元気が良く成長していても根無し草になってしまえばこれまた長期的に栄えることが出来ない事も理解できました。
この養分と言うのは客先との接点だと思いますし、根っことは経営理念に該当するのであろうと感じます。
どんなに大きな障害と感じるような既得権が有ったとしても、顧客との接点など末端まで伸びている補給路を断ってしまえば、時間を掛けて衰退に向かっていきます。
また、どんなに大きな企業でも創業の原点を忘れてしまい、経済感覚だけで生き残ろうとすることは根無し草同様に衰退してしまいます。
つまりは、経営理念も最先端までの補給路も双方が大切であり、この導線を短くかつ複数持っておくことが肝要であると理解している次第です。
また、草刈りの仕上がりに関しても人財及び組織の改善過程において同様の感想を持つ事を考えました。
草刈は実施している人間にとっては、それ以前の伸びていた改善前の環境から如何に改善してきたことを知ることが出来ますが、一旦草刈りを終えてから参加する人にとっては、どんなに草刈りをしたとしても、現時点で課題が有ればその点を指摘したくなるものです。
人財の成長過程においても、今に至る経緯を知っている人間にとっては、そこまでの努力を尊重することが出来ますが、そのプロセスを知らない人間にとっては未だに課題だらけの人物に見えてしまうことでしょう。
人間は成長する葦であっても、その過程への配慮が必要なことを感じています。
今年度に入り、複数の会議体に参加する機会が増えました。
その会議の前後の時間含め様々な刺激を頂戴しています。
どの組織にも課題は有りますので、その課題の解決のための最大の効果を狙って会議等が設定される物ですから、会議体が組織の課題を示しているとも考えられます。
翻って自社組織の会議一つ一つに私自身は課題解決のための意味合いを設定していますが、この意味合いを果たして何名が共有してくれているのか、疑問になってきました。
これらは繰返し伝えていく事が肝要であることを理解しましたので、グループオーナーに習い、社員が真似できるほどに同じことを繰り返し様々な形で伝えていく努力を惜しまずに実行していこうと思います。
また、今週の打合せの中で、自分自身の目標の達成から所属スタッフ各人の目標達成に重点を置くべきで有る事の指導を受けました。
私自身の能力の低さもあり、自分が出してきた成果に納得していないことから、まだまだ自分の能力を磨き次なるステージを必死に目指しておりましたが、これからは弊社スタッフ各個人の目標達成の支援に重点を置いていく所存です。
その為にも現状の課題認識を擦り合わせ一人一人としっかりと向き合い、話を詰めてまいります。
各スタッフの成長無くして組織の成長は有り得ません。
当然に私自身の成長も必要不可欠です。
庭の草木のアンサンブルを見ていると調和しているものと違和感あるものに分かれます。
この判断は結局は私自身の価値観に拠る物では有りますので、価値観を揃え、共に成長していく土壌創りに改めて尽力してまいります。
グループ全体を眺めてもそのような発想で運用することが最も成功の近道であるようにも感じます。
ビジネスモデルについて真剣に考え抜き、人財育成に関しては個人の性格に配慮した適材適所を意識して成長を疑わずに、各個人の成長を支援していきたいと思います。
英語のプログラムで読んだコラムにおいて、米国で働いている時間の67%がエンゲージできておらず、世界では86%が同様の数値を表すと目にしました。
製造業がGDPの25%以下となっている日本では、同じような数値になっている事でしょう。
モーレツ社員を卑下していたりしましたが、人生に燃えていることはとても素晴らしい事です。
草木は与えられた場所で一所懸命に生きることしかできないわけですから、それに比べて恵まれている我々がご先祖様から与えられた恩恵のみで生きることなく、現代社会においても次世代の為に常に必死で一所懸命生きていくよう組織をリードしていきます。